💡 よくある誤解 📖 ITリテラシー不問 2026年5月 | 株式会社リープリック

「うちは小さいから狙われない」
——この思い込みが一番危ない理由

「うちみたいな小さい会社、誰も狙わないでしょ」——この言葉を、ITの現場で何度聞いたかわからない。残念ながら、これは完全な誤解です。サイバー攻撃の被害を受けた企業の約半数は中小企業。規模の小ささは「安全」を意味しません。むしろ逆です。

攻撃者は「有名な会社」を狙っていない

「大手企業や有名ブランドが狙われる」——そんなイメージをお持ちの方は多いでしょう。しかし実態はまったく異なります。

💡 空き巣に例えると

空き巣は「有名な豪邸」を狙うのではなく、「鍵のかかっていない家」を狙います。インターネットも同じです。攻撃ツールが24時間365日、全世界のIPアドレスを自動的にスキャンし、脆弱な入口を探し続けています。

あなたの会社が有名かどうか、規模が大きいかどうかは関係ありません。「入りやすいかどうか」だけが問われています。

重要なのは、攻撃は人間が手動でやるのではなく、自動化されたツールが無差別にスキャンしているという点です。攻撃者はあなたの会社を「選んで」いません。ただ、鍵のかかっていない扉を見つけて、入っているだけです。

📋 自動スキャンとは?

攻撃者が使うツールは、インターネット上の全IPアドレスに対して「脆弱なポートはないか」「古いソフトウェアはないか」を機械的に問い合わせ続けます。新しいIPアドレスが公開されると、数分〜数時間以内にスキャンが届くことも珍しくありません。「うちの会社など知られていない」という前提は、この仕組みの前では意味を持ちません。

数字で見る「中小企業被害の実態」

「なんとなく危なそう」ではなく、数字で現状を把握しておきましょう。

約半数
サイバー攻撃被害企業に占める中小企業の割合(IPA調査)
60%超
被害を受けた中小企業が半年以内に廃業(米国調査より)
約800万円
ランサムウェアの平均身代金要求額(2022年時点)
⚠️ 数字について

上記は IPA(情報処理推進機構)資料および米国の複数調査をもとにした概算・参考値です。国や調査時期によって数値は異なりますが、「中小企業が標的になっている」という傾向は一貫して報告されています。

身代金800万円を支払えたとしても、データが戻る保証はありません。さらに、支払った事実が「次の攻撃にも応じてくれる会社」というシグナルになることも指摘されています。

なぜ中小企業が「格好のターゲット」なのか

中小企業が狙われやすい理由は、明確です。攻撃者の視点から整理すると、次の4点が浮かび上がります。

⚠️ 中小企業が抱えやすい4つの弱点

セキュリティ専任担当者がいない——「誰かがやっているはず」で誰もやっていない

古いOSや機器をそのまま使っている——サポート切れのWindowsやルーターが放置されている

「うちには盗む情報がない」と思っている——顧客リスト・口座情報・取引先情報は十分な価値がある

大企業との取引がある——そこへの「踏み台」として価値がある(サプライチェーン攻撃)

特に最後の「踏み台」という視点は見落とされがちです。大手取引先のシステムに直接侵入するより、セキュリティが手薄な中小サプライヤーを経由する方が攻撃者にとっては簡単です。あなたの会社の情報ではなく、あなたの会社を踏み台にして取引先を攻撃することが目的になる場合があります。

「知らなかった」では済まない3つの理由

「被害に遭っても、うちの規模なら大きな問題にならないだろう」——そう思う方もいるかもしれません。しかし法的・ビジネス的な観点から見ると、そうはいきません。

まず「自社の現状」を知ることから

「何から手をつければいいかわからない」という方に向けて、今すぐ着手できる3つの確認ポイントを整理します。特別な知識がなくてもできることから始めましょう。


まとめ——「知らない」が最大のリスク

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出典・参考

IPA(情報処理推進機構)「情報セキュリティ10大脅威」/警察庁 サイバー犯罪対策資料/米国 NCSA(National Cyber Security Alliance)中小企業調査

執筆:株式会社リープリック(ITインフラ設計・構築・保守 14年)